【ワンピース考察】ゴッドバレーの終焉”――ONE PIECE第1166話で明かされた新たな歴史

ワンピース
Screenshot

目次

1.あらすじ振り返り

今回の第1166話では、いよいよ「ゴッドバレー事件」のクライマックスとも言える展開が描かれています。主要なポイントを整理します。

  • ロックス・D・ジーベックは、ゴール・D・ロジャー と モンキー・D・ガープ の合体攻撃を受けながらも生存しており、そこに フィガーランド・ガーリング ら「神の騎士団」が登場、最後の一撃を与えられたことが明らかになりました。

  • ゴッドバレー島そのものが壊滅・沈没。事件は世界に向けて「ロックス海賊団の解体」として報じられました。

  • ハラルド(巨人族王)は、ロックスの死を知り、巨人族としての責任と罪悪感を胸に、角を自ら折り、政府(あるいは世界)への降伏を選ぶ姿が描かれました。

  • モンキー・D・ドラゴンが投獄されたこと、そしてガープが鍵を渡して解放を暗示する場面も。


2.感想ポイント

この章を読んで感じた印象を、個人的な観点から整理しました。

・ロックスというキャラの深み

「最凶」というレッテルが付けられていたロックスですが、1166話ではただの暴君ではない、何かを抱えた存在として描かれています。彼の「暴走を止めてくれてありがとう」という最後の言葉(※単行本化でどう描かれているか注目)から、仲間や時代に対する想い・責任のようなものが感じられます。 
このように「悪役」ではなく、途を変えようとした者という描写は、長年続く作品だからこそ出せる重みがあります。

・巨大戦・歴史転換のスケール感

島が沈む、海軍と海賊の枠組みがひっくり返る、巨人族王が角を折る…。これらのビジュアル・物語展開から、単なるバトル漫画としてではなく、世界観そのものを根底から揺さぶる話であることを改めて感じました。
特に「覇王色の覇気=黒転支配を打破できうる」という演出が、以後の展開(例えば巨人族の復権、エルバフ編への伏線)としても期待を湧かせます。

・伏線・設定の補完回とも言える1話

歴史編という位置づけながら、様々なキャラクター・組織・設定が整理される印象があります。巨人族、世界政府、神の騎士団、ドミ・リバーシ(黒転支配)など。この回を読んでおくことで、「現在編」において出てきた謎(ロキ、エルバフ、巨人の過去など)が腑に落ちやすくなると思います。
ただ、一方で「唐突さ」や「説明不足」という声も散見されており、読者によっては消化しきれない部分もあるようです。


3.考察:これからの展開にどう繋がるか

ここからは、1166話から読み取れる今後の展開へのヒント・考察です。

・巨人族の変化と〈エルバフ〉の意味

ハラルドが角を折り、自らを差し出そうとする姿は、巨人族が「暴力・略奪の種族」から「共存・過去の罪を償う種族」へと変わる契機と捉えられます。
これが後年のエルバフの立ち位置、例えば巨人族と人間の関係、ルフィ達との接点につながる可能性があります。

・「黒転支配=ドミ・リバーシ」と「覇王色」の関係

チョイ見せ情報に「ロックスの“黒転支配”が、ロジャー&ガープの覇王色によって打ち消された」という解釈があります。
もしこれが正しいとすれば、“覇王色”が世界政府や古代兵器・悪魔化された状態すら打ち破る鍵となるかもしれず、現代編での“覇王色”の意義がさらに深まることになります。

・世界政府・神の騎士団の影響力

神の騎士団(ガーリングら)がロックスに最後の一撃を与えた意味は、「海賊を倒した」のではなく「歴史を封印した」ということに似ているように感じます。
ゴッドバレー事件は“なかったこと”にされ、政府の都合のいい史観が構築されてきたことを、この回は示唆しています。これが“今”、つまりルフィ達の時代でどのようにケジメをつけられるかが鍵です。

・シャンクス発見と“宝箱”の意味

1166話では、ロジャーが宝箱から赤ん坊のシャンクスを見つけるシーンが描かれたという情報があります。
この演出は、シャンクス=ロックスの遺志を継ぐ者という解釈にもつながり、シャンクスの立ち位置・役割にも新たな深みを与えます。


4.私の総評

第1166話を読んで非常に「重い」「核心に近づいた」という印象を受けました。
ただし、個人的には「あと少しだけゆっくり説明してほしかった」という思いもあります。物語の転換点として非常に重要な回であるため、読者の間で理解度・満足度に差が出るのも仕方ない気がします。

それでも、長年連載を続けてきた作者:尾田 栄一郎氏が、“歴史編”のクライマックスとして構えていたものが見え隠れする点では、本当に胸が高まる1話だと感じました。ここから「新しい物語」が始まる予感が強く、次話以降が待ち遠しいです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました